みなさんは「コーヒーを飲むとほっとする瞬間」と「サウナでじんわりと身体が温まる安心感」、どちらがお好きでしょうか? どちらも日々のストレスをゆるやかにほどき、気分を切り替えてくれる素敵なリラックス方法として知られています。日本には昔から「お茶をすすると心が落ち着く」という文化があるように、コーヒーの香りで心をゆるめる習慣をお持ちの方も多いでしょう。同時に、サウナに魅了されている方も増えていますよね。
本記事では、そんなコーヒーとサウナを組み合わせた楽しみ方をご紹介します。「サウナ後のアイスコーヒー」をキーワードに、心地よい覚醒感と穏やかなリラックスが両立する独特の魅力を、ぜひ体感してみてください。
サウナ×コーヒーの魅力

香りと温熱で深まるリラックス
サウナに入ると、全身を包む熱と発汗によって筋肉のこわばりが和らぎます。心身ともにリラックスしやすい状態になるため、そのタイミングでコーヒーの香りに触れると、より深い安らぎを得られます。コーヒーの香りは多くの場合、心を落ち着ける効果があるといわれており、あの特徴的なアロマがふわりと鼻をくすぐるだけで一気に気分転換が図れます。 サウナや水風呂で体温が上下すると、自律神経が刺激され、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズになりやすいとされています。この「自律神経の調整」過程でコーヒーを適度に取り入れると、体内からも日常のストレスをやわらげやすくなるかもしれません。
カフェインの覚醒作用とうまく付き合う
コーヒーに含まれるカフェインは、眠気を抑えたり、頭をシャキッとさせる働きがあります。しかし、ことサウナとの組み合わせにおいては、カフェインの利尿作用や心拍数への影響に気をつけておきたいところ。過度に摂取すると脱水症状を引き起こしやすくなる可能性もあります。 そのため、コーヒーを楽しむ際は「飲む量やタイミングを意識する」ことが大切です。特にサウナ前に叶わぬわけではありませんが、まずは水分補給に重点を置くことを優先して、体調やカフェイン耐性を見極めるのがおすすめです。できればサウナ後にコーヒーを取り入れるほうが、リフレッシュ感と身体への負担バランスをとりやすくなります。
サウナ後がおすすめの理由

体が整った状態で味わうコーヒーの豊かさ
サウナに入り、汗をかいて水風呂で身体を引き締めたあとには、独特の「開放感」と「軽さ」が訪れます。この心身が整った状態で飲むコーヒーは、味わいに対する感度が高まり、香りや苦味、酸味などの繊細なニュアンスをより楽しめるでしょう。いわゆる飲みなれたコーヒーでも、一味違った豊かさを感じるかもしれません。 また、サウナ後に生まれる「まどろみ感」に、コーヒーの適度な覚醒作用が加わることで、ただ眠くなるだけではなく、頭がすっきり冴えた状態とゆるやかな幸福感を両立できる点も魅力です。
脱水予防と水分補給の重要性
サウナでは多量の汗をかくため、意識的に水分を摂らないと身体が乾きやすくなります。そこにカフェインの利尿作用が加わると、知らぬ間に水分不足に陥るリスクが高まります。 したがって、サウナ後にコーヒーを楽しむ際は、まず水やスポーツドリンクなどでしっかり水分補給をすることを忘れずに。コーヒーを飲む前にコップ一杯の水を挟むだけでも、脱水予防には効果的です。「しっかり潤す → コーヒーを味わう」のベストコンビネーションが、心地よいサウナ体験をサポートします。
上手なコーヒータイムのコツ

アイスコーヒーや温度設定について
サウナで火照った身体には、冷たいアイスコーヒーがぴったりです!特に暑い季節や、しっかり水風呂を楽しんだあとのクールダウンにはもってこいでしょう。ソーダ割りのコーヒーなど、さっぱり系のアレンジドリンクに挑戦してみるのも面白いかもしれません。 一方で、体が冷えすぎるのが苦手な方は、氷を少なめにしたアイスコーヒーや、常温に近い温度のコーヒーを少しずつ飲むようにすると、急激な冷えを防いでリラックスしやすいはずです。
ミルクや甘味の活用で負担を軽減
ブラックコーヒーの苦味が得意でない方や、サウナ後の胃腸に優しくしたい方は、ミルクや甘みを加えると飲みやすくなります。ラテやカフェオレ、少しのシロップを加えたアレンジコーヒーなら、身体への刺激もやわらぎ、リラックスした状態をキープしやすいでしょう。 ただし、糖分の摂りすぎには注意が必要なので、量は控えめに。サウナ後の繊細な舌で味わうコーヒーは、少量の甘みでも十分に満足感を得られやすいものです。
幅広い楽しみ方:世界のサウナ×コーヒー
コーヒー水風呂やコーヒーバスの事例
サウナ大国として知られるフィンランドでは、サウナ文化とコーヒー文化が深く根付いています。一部では水風呂にコーヒーを加えた「コーヒー水風呂」や、自宅のお風呂を活用した「コーヒーバス」など、ユニークなアプローチが話題になることも。 コーヒーの香りが湯気とともにやさしく広がることで、嗅覚からのリラックスをより深める効果が期待できます。コーヒーに含まれるポリフェノールが肌をいたわるという声もありますが、実践する際は正しい濃度やアレルギーの有無を確認し、無理のない範囲で安全に楽しみましょう。
フィンランドや日本に見るサウナ文化の多様性
フィンランドでは「カハヴィサウナ(Kahvi Sauna)」と呼ばれる文化が存在し、サウナで温まったあとに特別な焙煎コーヒーを味わう習慣があります。日本でもサウナ施設が増え、サウナ後にこだわりのコーヒーを提供する場所や、館内に専用カフェスペースを用意している施設なども登場。 サウナとコーヒーをいかにして気持ちよく組み合わせるかは、人それぞれの体质や好みによっても変わります。自分のライフスタイルに合った形で「サウナ×コーヒー」を取り入れ、より豊かなリラックス時間を作り出してみてください。

Kahviはフィンランド語でコーヒーという意味。フィンランドでは、サウナが非常に重要な文化的習慣であり、多くの人々が週に数回利用します。そして、コーヒーもフィンランドでは非常に消費量が多い飲み物です。2013年の調査ではルクセンブルクについで、世界2位の消費量です。
まとめ
サウナで全身を温め、じっくりと汗をかいたあとに楽しむコーヒーは、心地よい覚醒感と穏やかなリラックスを同時にもたらしてくれます。身体がほぐれた状態で味わうコーヒーは、香りや味わいがいつも以上に深く感じられるでしょう。
ただし、サウナ後は身体が水分を多く失っているため、脱水症状を防ぐべく水分補給を優先することが大切です。コーヒーに含まれるカフェインが利尿作用を促進する可能性があるので、最初の一杯は水やスポーツドリンクなどで十分に潤してから、ゆっくりコーヒータイムに移りましょう。
サウナ初心者の方も、すでにサウナに慣れ親しんでいる方も、ぜひ一度「サウナ後のコーヒー」を試してみてはいかがでしょうか。アイスコーヒーでクールダウンをするもよし、温度控えめのコーヒーでまどろむもよし。自分なりの「サウナ×コーヒー」スタイルを確立すれば、日々のリラックス効果やリフレッシュ感をワンランク上に引き上げることができるかもしれません。
最後にもう一度、サウナで過ごす時間をより安全に楽しむために、脱水症状やカフェインの摂りすぎにはくれぐれも注意しましょう。バリエーション豊富なコーヒーとサウナの世界を探求すれば、自分自身が心から満たされる最高のひとときを見つけられるはずです。どうぞ新たな「ととのい感」を味わいながら、至福のひとときをお過ごしください。

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