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花粉症シーズンとサウナの心地よい付き合い方

花粉症シーズンとサウナの心地よい付き合い方

花粉が舞い始めると、「今年も来たか…」と感じる方は多いのではないでしょうか。目のかゆみや鼻づまり、くしゃみが止まらなくなると、日常生活のクオリティが一気に落ちてしまいますよね。そんなときにサウナへ行くと「なんだか鼻が通る気がする」と感じる人もいるようです。そこで今回は、花粉症とサウナをどう付き合っていけば快適なのか、ポイントを押さえながらご紹介します。サウナ好きの方はもちろん、まだサウナに馴染みのない方でも、花粉症シーズンを少しでもラクに過ごすヒントになれば幸いです。

花粉症とサウナの関係を考える

花粉症の基本的なメカニズム

花粉症は、花粉に対して体の免疫系が過剰に反応し、くしゃみや鼻づまり、目のかゆみなどを引き起こすアレルギー症状の一種です。特に春先はスギやヒノキ、秋にはブタクサなど、飛散量の多い時期にはひどくなる傾向があります。薬で症状を抑える場合も多いですが、人によっては対処しきれないほどの不快感に悩まされることもしばしばです。

サウナで和らぐかもしれない理由

サウナに入ると、湿度や温度の影響で鼻の通りがよくなったり、のどの粘膜にうるおいを感じたりすることがあります。そうした変化が一時的に花粉症の症状を軽くしてくれることもあるようです。高温多湿やスチームサウナなどは、乾燥しがちな鼻や目にとってほどよい環境になるため、息苦しさを少しラクに感じるケースがあります。

ただし、これはあくまでも一時的な軽減であり、花粉症そのものが完治するわけではない点には注意しましょう。

サウナが花粉症にもたらすメリット

高温多湿の効果

サウナ室の中は高温であると同時に、施設によっては湿度の上がり方を調整できるところもあります。鼻やのどなどの粘膜は、乾燥を苦手とするため、ある程度の湿度がある環境に身を置くと「楽になった」と感じる方がいらっしゃいます。特にスチームサウナやミストサウナは湿度が高いため、鼻づまりが軽くなることが期待できます。

リラックスによるストレス緩和

サウナに入ると多くの方が感じるリラックス効果。実はストレスや疲れが溜まっているときは免疫バランスも崩れやすく、アレルギー症状を強く感じる場合があるといわれています。サウナで心身ともにリラックスすることで、結果的に花粉症の不快感がやわらぐ可能性は否定できません。

サウナ利用時の注意点

症状が重いときは無理をしない

花粉症の症状がピークに達しているときや、くしゃみが止まらず体力が落ちているときは、サウナ自体が大きな負担になるケースもあります。のどや目がしみたり、体温調節がうまくいかなかったりすることがあるため、「体調が悪いな」と感じる日は無理せず休むのも大切です。

サウナ室の種類を見極める

ドライサウナと呼ばれるタイプは、温度は高い一方で湿度が低めです。鼻や目がすでに乾燥していると、さらに刺激を感じることもあります。逆に湿度が高いサウナ(スチームサウナやミストサウナなど)は、呼吸がしやすいため花粉症の方には適している場合があります。施設のサウナタイプをチェックして、自分に合った空間を選んでみましょう。

外気浴での花粉対策

サウナのあとの外気浴は心地よいものですが、花粉が多く飛散する場所や時間帯はあえて避ける方が賢明です。外気浴スペースに植物が多いと花粉を吸い込みやすい可能性があるので、まずは施設の配置や風向きなどを確認してみるとよいでしょう。

サウナをもっと快適にするための具体策

症状の出方や体調は人それぞれ。あくまで参考程度ですが、快適度が増すサウナの入り方をいくつかご紹介します。

比較的湿度のあるサウナを選ぶ

花粉症のときは、少し湿度があったほうが鼻やのどにやさしい傾向があります。湿度のしっかりあるサウナであれば息苦しさがやわらぎ、目の乾燥もある程度防げる可能性があります。もしドライサウナしかない施設の場合は、無理して長時間入らず、短時間でこまめに出るなど対策を取りましょう。

サウナ前後での水分補給

サウナに入ると汗をかくため、体内の水分が失われます。花粉症の時期はのどや鼻を乾燥させないことが重要なので、サウナ前後はもちろん、休憩中にもこまめに水分補給を心掛けましょう。スポーツドリンクや常温の水など、胃に負担をかけにくいものがおすすめです。

こまめなシャワーで花粉を落とす

サウナに入る前、あるいは外気浴に出たあとなど、身体や髪に付着している花粉をシャワーで洗い流すのも効果的かもしれません。意外と髪や衣類についた花粉が鼻づまりを引き起こすことがあるため、肌に付着したままサウナに入り続けるのを避けるイメージで、小まめに流しておくと安心です。

目薬や点鼻薬を活用する

花粉症の症状が強いときは、医師の処方薬や市販の点鼻薬・目薬などを上手に取り入れてみてください。サウナ室内では温度が高く、薬が変質する可能性もあるため、使用するのはロッカーや休憩スペースに戻ってからがおすすめです。サウナ前後のひと工夫で、不快感を抑えながら過ごせるようになるでしょう。

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花粉症を乗り切るために生活習慣も見直そう

食生活や睡眠の大切さ

花粉症対策にはサウナだけでなく、日頃の食生活や睡眠リズムの安定も大切とされています。青魚などの食材を意識して摂ったり、ヨーグルトをはじめとする発酵食品を上手に取り入れたりすると、体調の変化に気づきやすくなるかもしれません。また、十分な睡眠は免疫バランスを整えるうえでも欠かせません。

運動との組み合わせ

適度な有酸素運動は、体力の維持やリフレッシュに役立ちます。花粉が多い日は屋外でのジョギングなどを避け、室内のトレーニングやストレッチを行うなどの工夫を。運動後にサウナを利用する場合は、鍵となるのはやはり水分補給と休憩をしっかりとることです。

医師との相談

花粉症の症状や持病の有無、服用している薬の内容によっては、サウナ利用で体調に影響が出ることも考えられます。とくに循環器系や呼吸器系に不安がある方は、事前に医師に相談したうえで、最適な利用頻度やサウナの種類を選ぶようにしてください。

鳴海慎吾
鳴海慎吾

私はも花粉症ですが素直に医師に毎年相談しています。

花粉症×サウナを楽しみたいときのポイント

サウナを楽しむには、単に「入って汗をかく」だけでなく、自分の体調を観察しながら過ごすことが重要です。花粉症持ちの方なら、以下のポイントも押さえておくとより安心して通えます。

  • 無理はしない
    花粉症の症状が重いときには、どうしても気力や体力が落ちているかもしれません。サウナは体に負荷がかかる環境でもあるため、「今日は体がだるいな」と思ったら無理して入らず、休養を優先するのも大事な判断です。
  • 温浴後のケアを忘れずに
    サウナを出たあと、室内や更衣室にも花粉が漂っている可能性はあります。手洗いやうがいを忘れずに行い、目の周りや顔も清潔にしておきましょう。乾燥しやすい部位にはローションや保湿クリームを塗るなど、自分なりのケアを丁寧に行うと、花粉症がひどくなるリスクを下げられるかもしれません。
  • アレルギーが強い方は事前に医師に相談
    花粉症の程度や治療薬の種類によっては、サウナや温浴施設を利用するときに注意すべき点がある場合もあります。たとえば、服用中の薬が体の水分調節に影響することがあるなど、個人差が大きいものです。心配な方は、かかりつけの医師に相談したうえで無理のない範囲で利用しましょう。

自分に合ったサウナスタイルで花粉症シーズンを快適に

花粉症の人にとって、サウナが「少し呼吸が楽になる場」として役立つ場合があります。湿度が高い空間は鼻や目の粘膜にやさしいですし、サウナ特有のリラックス効果がストレスを緩和する可能性もあるでしょう。ただし、花粉症の根本的な治療ではないこと、体調や症状によっては無理が生じることを忘れないようにしてください。

サウナ好きな方は、できるだけ湿度のあるサウナを選んでみたり、こまめにシャワーで花粉を落としたり、外気浴で花粉を浴びすぎない工夫をしたりすると、より快適に過ごせるはずです。一方、サウナそのものが初めての方も、花粉症の時期だからこそ「湿度の高い温熱空間」がいいかもしれません。気になる方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。

最終的に大切なのは、自分の体調との対話です。年間を通して花粉症に苦しまなくてもよくなるよう、セルフケアを総合的に行いながら、サウナを上手に活用してみてください。そうすれば花粉症が気になるシーズンでも、少しでも心地良い時間を得られるかもしれません。花粉の季節を乗り切る新たな一手として、サウナに目を向けてみましょう。

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