「温冷交代浴」という言葉を聞いたことはありますか?サウナの効果を最大限に引き出すために欠かせないテクニックですが、意外と正しいやり方を知らない人が多いのです。
温冷交代浴とは、サウナで熱せられた体を冷水や外気で冷やし、再びサウナに入るというプロセスを繰り返す入浴法のこと。サウナ通いを始めたばかりの頃は、「温冷交代浴」という言葉を聞いても、何をすればいいのかピンとこなかったという方も多いのではないでしょうか。
でも、実はこの温冷交代浴こそが、サウナの効果を最大限に引き出すための鍵なのです。正しいやり方を知って実践すれば、血行促進、新陳代謝の向上、自律神経の調整、免疫力の向上など、さまざまな嬉しい効果が期待できます。
とはいえ、温冷交代浴にはコツがあります。やり方を間違えると、せっかくの効果が半減してしまったり、体に負担をかけてしまったりすることも。でも、ご安心ください。今回は、温冷交代浴の正しい手順と注意点について、わかりやすく解説していきます。
温冷交代浴とは?
温冷交代浴とは、サウナで熱せられた体を冷水や外気で冷やし、再びサウナに入るというプロセスを繰り返す入浴法です。サウナの効果を最大限に引き出すためのテクニックとして知られており、サウナ好きの間では広く実践されています。
温冷交代浴には、以下のような効果が期待できます。
血行促進
サウナで体を温めると、血管が拡張して血流が増加します。その後、冷水や外気で体を冷やすと、血管が収縮します。この温と冷の刺激を繰り返すことで、血管の収縮と拡張が繰り返され、全身の血行が促進されます。良好な血行は、酸素や栄養素を全身に行き渡らせ、老廃物の排出を助けます。
新陳代謝の向上
サウナで体温が上昇すると、代謝が活発になります。また、冷水や外気で体を冷やすことで、体は体温を維持しようと代謝を促進させます。この体温の上昇と下降を繰り返すことで、新陳代謝が向上し、脂肪燃焼効果が期待できます。
自律神経の調整
サウナの高温環境は交感神経を刺激し、冷水や外気は副交感神経を刺激します。温冷交代浴では、この交感神経と副交感神経のバランスが整えられ、自律神経の調整が図れます。これにより、リラックス効果やストレス解消、安眠効果なども得られます。
免疫力の向上
温冷交代浴では、体が温と冷の刺激に適応しようとします。この適応のプロセスが、免疫系を活性化させる働きがあります。また、体温の上昇は、体内の病原体を撃退するのに役立ちます。定期的な温冷交代浴は、免疫力を向上させ、病気に対する抵抗力を高めてくれます。
温冷交代浴の正しいやり方
温冷交代浴を効果的に行うためには、以下の手順を守ることが大切です。
1.サウナで十分に発汗する
まずは、サウナで体を十分に温めます。温度は80~90度が理想的です。サウナに入ったら、深呼吸をしながら、リラックスして汗をかきましょう。汗をかくことで、血行が促進されます。5~15分程度を目安に、体調に合わせて調整してください。
2.冷水シャワーや水風呂で全身を冷やす
次は「温冷交代浴」の「冷」になります。サウナで体を温めたら、外に出て全身を冷やします。冷水シャワーや水風呂(10~18度程度)を使って、頭から足先まで全身を冷やしましょう。冷やす時間は30秒~1分程度が目安です。体が冷えすぎないよう注意してください。この冷やすプロセスで、血管が収縮し、血行がさらに促進されます。こちらも水の温度や体調に合わせて調整してください。
3.休憩を取る
冷水で体を冷やした後は、サウナ室の外で10~15分程度休憩を取りましょう。この間に、水分補給を行うことが大切です。この時濡れたままで休憩を取ると身体が冷えてしまうので必ず身体を拭いてから休息をとりましょう。
1~3を繰り返す
以上の一連のプロセスを、2~3セット繰り返します。セット数は、体調や体力に合わせて調整してください。回数を重ねるごとに、体が温冷の刺激に慣れていき、効果を実感しやすくなります。この繰り返しの過程で”ととのう”という状態に達することがあります。
"ととのう"の世界へ -サウナで見つける究極のリフレッシュ法
2024/6/15
サウナの魅力である「ととのう」とは、心身がリラックスした理想的な状態を指す日本発の独自の言葉です。サウナ、水風呂、外気浴を繰り返すことで、不思議な体験ができるというものです。受精や除霊に例えられるほど、単なるリラックス以上の体験だと言えます。
温冷交代浴の注意点
体調が悪いときは無理をしない
体調が優れない時は無理をせず、控えめにする 風邪気味だったり、体調がすぐれない時は、温冷交代浴を控えめにしましょう。体温調節機能が低下している場合、温冷の刺激に体が適応しにくくなります。無理に行うと、体に負担がかかってしまう可能性があります。体調が優れない時は、短めの時間で行うか、別の日に行うようにしてください。
こまめに水分補給を取る
脱水症状を防ぐため、こまめに水分を補給する サウナでの発汗により、体内の水分が失われます。脱水症状を防ぐためには、こまめな水分補給が欠かせません。温冷交代浴の前後、そして休憩中には、必ず水分を補給するようにしましょう。目安としては、体重1kgあたり50mlの水分が必要とされています。ただし、アルコールやカフェインは利尿作用があるため、避けた方が賢明です。
身体を冷やす時間は個人差がある
冷やす時間は個人差があるので、無理のない範囲で行う 冷水シャワーや水風呂での冷却時間は、個人差が大きいです。冷えに強い人もいれば、冷えに弱い人もいます。自分の体質に合わせて、無理のない範囲で行うことが大切です。初めは短めの時間から始め、徐々に慣らしていくのがおすすめです。冷やしすぎて、体が震えるようであれば、冷やす時間を調整しましょう。
身体の声を聞く
温まりすぎや冷えすぎに注意し、体の声を聞くことが大切 サウナでの温まる時間、冷水での冷却時間は、体調によって調整が必要です。温まりすぎや冷えすぎは、体に負担をかける原因になります。めまいやふらつき、吐き気などの症状が現れたら、無理せずに中断しましょう。体の声に耳を傾け、無理のない範囲で温冷交代浴を行うことが何よりも大切です。
まとめ
温冷交代浴は、サウナの効果を最大限に引き出すための優れたテクニックです。正しいやり方と注意点を押さえて行えば、血行促進、新陳代謝の向上、自律神経の調整、免疫力の向上など、さまざまな効果が期待できます。ぜひ、自分に合ったペースで温冷交代浴を取り入れ、極上のサウナ体験を味わってください。